steve氏のGDTドライバーの細かい動作
- 2019/01/07
- 19:00
(初~中級者向け記事)
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今回はツイッターで
[記事を書くぞぉ]
と言ってしまったことで書くことになった記事です。短いですが
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まず、テスラコイルを作ろうとする人は絶対このサイトに行くと思います。
https://www.stevehv.4hv.org/new_driver.html(steve氏のサイト)
このドライバーはD-FFでエッジ検出してZCS動作を保ち、GDTドライバーも高い能力を持つ有能で有名な回路ですね。10年も前に凄いですよね~これのお陰でD-FFに慣れれたので感謝してます。
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さて、今回ピックアップするのはゲートドライブで、特にGDTドライバー(4素子Hブリッジ)です↓。ローサイドドライバicだけでもHブリ駆動できますが、実際やってみると失望するほどなのでやめた方がいいです(特に利点も無いし)。
この回路はカップリングコン(C9,C10)でレベルシフトして24vと9vの差を無くすという頭のいい回路です。これのお陰でローサイドドライバーの電源電圧を24vより低くできるのでとても便利です。例えばTC4427だと18vまでしか入れれないですからね。
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で、今から定常運転時の動作を説明してみるんですが、この前800kHzのSSTCを作った時に使った回路をここに貼ります。それで説明した方が楽なので。
800kHzともなると短時間の貫通電流でも発熱として大きな問題になります。現に、適当にsteve氏の回路を真似して駆動したら素子がアッチッチになってブレボが溶けました...なのでその対策として、写真にもあるように擬似DTを作ってみました。47Rと1N4148とゲート容量で立ち上がりだけ遅くしてます(ただのRC)↑。単にクロスする時にON抵抗を大幅に増やすという池沼なやり方なんですが、発熱はほぼ無くなり出力のリンギングも減りました。
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<解説(?)>
ir4427出力が12vの時、CcはツェナーD(この場合は順方向で使用)を通して12v(24v-12v)で充電されます。ゲート容量がCcより2桁以上小さいのでほぼ放電せず、Ccは常に12vで充電されているといえます。なので、ir4427出力が0vになった時、Ccの電圧分が足されてQ1のゲート電位は12vになります。ir4427の出力が12vの時のゲート電位は24vなので、Q1は0~12vで駆動されます。
この原理から、Q1の駆動電圧はir4427の出力電圧に比例します。
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次に本題で、電源投入時の動作です。
今回は先に24vの電源が入って、かなり後にir4427に電源が入ることを前提にしました。いつもその条件の回路を組むのでそうしました。
(回路図中の矢印は電源を入れた瞬間の電流路を示しています。時間とともに変わりますが、今回はそこが重要なのでこれだけ書いています。)
24vが入れられた時、ir4427の電源電圧は0vです。なので内部のFETはどちらもオープンです。しかし、電源電圧が0v、つまりGND電位なのでFETの内部ダイオードが両方向で働きます。これは(Vf以上の電圧であれば)ir4427の出力はGNDと短絡しているということです。これにより、図のようにir4427の内部を通ってCcが充電され、さらにQ2のゲート電圧はVth以下なので2素子が貫通することもありません。
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では、ir4427を抜いた状態で考えてみます。ブリッジだけが残るので、ir4427に流れるはずの電流はQ2のゲートに行きます。Q2のゲートは充電され、D-S間が短絡します。同時にQ1も充電されるためブリッジは貫通し、電源が落ちます。体に悪いので気をつけたいですね(頭が真っ白でした)
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これってプッシュプルを上下逆にした時と同じなんですよね。自己破壊回路みたいで面白いですよね~
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今回は初めてiPadで記事を書いてみました。画面がでかくて見やすくて楽でした。しかし、画像が反映されなくて苦しんでました。またね~

